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「顧客資産の分別管理の適正な実施に関する規則」の改正の背景と内容 自主規制規則・協会員における顧客管理、内部管理等 | 日本証券業協会

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Academic year: 2018

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(1)

© Ja p a n Se c uritie s De a le rs Asso c ia tio n.All Rig hts Re se rve d .

「顧客資産の分別管理の適正な実施に関する規則」の

(2)

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1.改正の背景

「分別管理監査については、その規則等に関し、証券業務の実態に即した見直しを行った上で、『法令 遵守に関する検証業務』に統一することが望ましい」と自主規制会議に対して提言することとした。

法令遵守に関する検証業務への統一実現に際しての留意事項

平成27421日ワーキング・グループにおける検討結果の取りまとめ「顧客資産の分別管理に関 する外部監査等のあり方についての議論の取りまとめ」(抜粋)

・ 分別管理が確実に行われていることを確認するための公認会計士等による分別管理監査制度は 導入以降、証券会社の信頼性向上に大きく貢献。

・ しかしながら、その後の会計監査制度の充実や、公認会計士の役割の拡大、証券会社の取り扱う 業務の多様化や、昨今発生した顧客資産の流用事件などを踏まえると、この制度の実効性を

高めるために改善の余地がないか検討する必要があると考え、日証協では、会員である証券会社 に対する分別管理監査等の外部監査のあり方及びそれらの監査に関する開示のあり方について 必要な検討を行うため、平成26年5月に、自主規制会議の下部機関として「顧客資産の分別管理 に関する外部監査等のあり方ワーキング・グループ」を設置し、検討。

(3)

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1.監査制度の改正等の環境変化を踏まえた検討

平成13年の分別管理監査制度の導入時と比較し、証券会社の取り扱う業務の多様化、投資者

の意識の変化、監査制度の改正、公認会計士に求められる役割の拡大・多様化など、環境は 変化している。このような環境の変化を踏まえ、これまでの分別管理監査制度の導入後の実績を 活かしつつ、「法令遵守に関する検証業務」を円滑に実施できるよう、本協会は、金融庁及び 日本公認会計士協会、日本投資者保護基金とともに必要な規則等の見直しを行う。

2.証券会社の規模・業務内容に応じたコスト負担への配慮

現在の「合意された手続業務」については、精緻な手続きが実施されており、一定の実効性を 発揮していると考えられ、その経験を十分に踏まえたうえで監査法人や公認会計士の保証に 繋がる実務を確立すべきである。

また、「合意された手続業務」から「法令遵守に関する検証業務」への移行にあたっては、例えば、 小規模で複雑な業務を行っていない会員であって、内部統制が適正に構築されている場合には、 追加的なコストは限定的であると期待される。

なお、本協会としてもこのために必要な制度整備を行うとともに、日本公認会計士協会との意思 疎通を一層向上させ、この外部監査制度が実効的・効率的に進められるよう努めるべきである。

3.投資者への開示のあり方についての検討

「法令遵守に関する検証業務」は、監査法人等から、分別管理監査の状況の適正性について 総合的な結論が出され、その結論に対して監査法人等による信頼性が付与される手続きであり、 その結果について、投資者に適切な開示が行われるよう関係規則等を見直すべきであると考える。

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2.改正の内容(規則改正による主な変更点)

(1) 分別管理の法令遵守に関する保証業務への統一(規則第2条第1項)

(2) 経営者報告書の作成義務の新設(規則第2条第1項)

(3) 分別管理の法令遵守に関する有効な内部統制の整備・運用状況、分別管理の 法令遵守状況の確認手続の実施義務の新設(規則第2条第2項)

(4) 分別管理の法令遵守に関する有効な内部統制の整備・運用状況、分別管理の 法令遵守状況の確認手続についての記録の作成義務の新設(規則第2条第3項)

(5) 分別管理監査の結果の公表義務の新設(規則第2条第5項)

(6) 本協会と公認会計士等との間で意見交換が行えることの明確化

(5)

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(1) 分別管理の法令遵守に関する保証業務への統一(規則第2条第1項)

① 従来、会員は、分別管理の法令遵守に関する検証業務(以下「検証業務」

という。)と分別管理に関する合意された手続業務(以下「合意手続」という。)の

いずれかを選択して分別管理監査を受検することとなっていたが、上記1.の

検討結果を踏まえ、分別管理の法令遵守に関する保証業務(以下「保証業務」

という。従来の検証業務に当たる手続)に統一することとした。

② 日証協規則の改正は、平成29年3月31日から施行。ただし、この改正の

施行日前までに合意手続で分別管理監査を受検している会員は、平成30年3月

31日までの間を監査対象基準日(以下「監査対象基準日」という。)とする

分別管理監査までは合意手続での受検を可能としている(10ページ参照) 。

(「分別管理の外部監査の受検に関するQ&A」問7)

⇒ 留意事項2.への対応

(合意手続から保証業務への切り替えに準備を要することを考慮し、猶予期間を

設けた。)

(6)

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① 従来、会員は、検証業務を受検する際、日本公認会計士協会の検証業務の

実務指針に定めるところにより、経営者報告書を作成していたが、分別管理監査

における二重責任の原則を明確化するため、経営者報告書の作成を会員の義務

とした。

⇒ 留意事項1.への対応

※ 上記のほか、留意事項1.への対応として、公認会計士等が分別管理

監査を受託する際の前提から、財務諸表監査の受検が削除され、

会員が分別管理監査を受検する際に、必ずしも財務諸表監査を受けて

いなくてもよいことをより明確化。(実務指針における対応)

② 従来、実務指針では、会員が経営者報告書において「法令を遵守して顧客資産

の分別管理をしていた」旨を表明することが前提とされていたが、法令非遵守が

発見された場合には、「法令を遵守して顧客資産の分別管理ができていなかった」

旨を表明することを明確化した。

③ 会員は、規則に定める監査対象基準日後、経営者報告書提出日までの間に、

分別管理の法令遵守に重要な影響を与える事象が生じた場合には、その内容に

ついて当該報告書に記載することとした。

④ 従来、経営者報告書には分別管理状況表を添付することとなっていたが、

添付書類から外した。

(7)

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⑤ 経営者報告書の作成に当たって、分別管理の法令遵守について有効な内部

統制を整備及び運用し、法令を遵守して顧客資産を分別管理していたことを

確かめるための手続(社内検査等)の結果、監査対象基準日において、

・ 顧客分別金の信託不足

・ 有価証券の分別管理が行われていない

といった法令非遵守が発見された場合には、原則としてそれらをすべて記載する

ことになる。なお、監査対象基準日よりも前に発生した法令非遵守で監査対象

基準日時点で是正されているものや、監査対象基準日における法令非遵守に

該当しない計算誤りや事務手続上のミス(例えば、顧客分別金信託は必要額を

充足しているものの計算誤りや事務手続上のミスが発見された場合)については

経営者報告書に記載する必要はない。(Q&A問5)

(8)

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(3) 分別管理の法令遵守に関する有効な内部統制の整備・運用状況、

分別管理の法令遵守状況の確認手続の実施義務の新設

(規則第2条第2項)

① 上記(2)の経営者報告書の作成を規則で義務づけたことに伴い、会員に経営者

報告書作成の基礎となる確認手続を実施することを規則で義務づけた。

(保証業務を受検するときの確認手続の実施は、従来は実務指針に定める

ところにより行っていたが、規則で規定された。)

② 確認手続の方法としては、例えば、以下の方法が考えられる。(Q&A問2)

イ これまで合意手続を受検している会員や新たに分別管理監査を受検することと

なる会員

「分別管理に係る調査表」及び「分別管理に係る内部統制のフレームワーク」

(改訂版)やその添付資料である「顧客資産の分別管理のチェック項目、チェック

ポイント」を参考に、分別管理の法令遵守について有効な内部統制を整備及び

運用し、法令を遵守して顧客資産を分別管理していたことを確かめるための

手続(社内検査等)を行うといった対応が考えられる。

⇒ 留意事項2.への対応

(会員が上記チェック項目、チェックポイント等を使用して確認手続を実施し、

記録することにより、分別管理監査を行う公認会計士等が、当該記録を

参照しながら、より効率的な監査を行うことが可能となり、それにより監査

に係るコスト負担の軽減に繋がることが期待される。)。

ロ これまで検証業務を受検している会員

従来、検証業務を受検する際、実務指針に定めるところにより行っていた

確認手続と基本的に同様の手続を行うことで差し支えない。

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(4) 分別管理の法令遵守に関する有効な内部統制の整備・運用状況、

分別管理の法令遵守状況の確認手続についての記録の作成義務の新設

(規則第2条第3項)

① 上記(3)の確認手続を実施した結果について記録することを義務づけることとした。

また、当該手続を実施する中で把握された法令非遵守事象等についても記録する

ことを義務づけることとした。

② 記録の作成方法としては、例えば、以下の方法が考えられる。(Q&A問3)

イ これまで合意手続を受検している会員や新たに分別管理監査を受検することと

なる会員

上記(3)②イを参考に手続を実施した場合は、「分別管理に係る調査表」等に

その結果を記録するといった対応が考えられる。

ロ これまで検証業務を受検している会員

従来、検証業務を受検する際、実務指針に定めるところにより作成されていた

記録と基本的に同様の方法により作成することで差し支えない。

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(5) 分別管理監査の結果の公表義務の新設(規則第2条第5項)

① 分別管理監査の結果について投資者に適切な開示が行われるよう、会員に対し、

分別管理監査報告書の写し及び経営者報告書の写しの公表を規則で義務づけた。

⇒ 留意事項3.への対応

② 会員は、分別管理監査の結果に係る報告書を受領したときは、速やかに、

分別管理監査の結果に係る報告書の写し及び経営者報告書の写しを全ての

営業所もしくは事務所に備え置く方法(事務所に備え置く電子計算機の映像面に

おける表示による方法を含む。)又はホームページに表示する方法等により次回の

分別管理監査に係る結果の公表までの間、公表することを規則で義務化。

③ 規則に定める公表の期間は、次回の分別管理監査に係る分別管理監査報告書

の写し及び経営者報告書の写しを公表するまでの間となる。つまり、会員に

あっては常に直近の両報告書の写しを公表することとなる。

④ 全社平成30年4月1日以降到来する監査対象基準日に係る分別管理監査の

結果から公表。

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(6) 本協会と公認会計士等との間で意見交換が行えることの明確化

(規則第3条第4項)

・ 本協会は、公益又は投資者保護のため必要かつ適当と判断したときは、

分別管理監査を行う公認会計士等と意見交換を行うことができることを明確化。

(12)

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猶予期間及び公表開始について

猶予期間

29年

3月

31日

28年

3月

31日

30年

3月

31日 現行規則

30年

4月

1日

30/4/1以降到来する基準日

から保証業務で受検

全社30/4/1以降到来する

基準日に係る監査から公表

31年

3月

31日

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